Remote Console でマウスが吹っ飛ぶ件の対策
まとめ
- 仮想マシンに Windows/Linux をインストールする時にマウスが吹っ飛んで禄に操作できない
- Windows ならば、仮想マシンに USB コントローラーを追加する
- Linux ならば、仮想マシンのゲスト OS タイプを一時的に Windows に変更し、USB コントローラーを追加する
- USB コントローラーは Version 2.0/3.0 のどちらでもよい
- 仮想ポインティング デバイスの実装には歴史が詰まっている
- ゲスト OS が Windows 2016、Mac OS の場合は、デフォルトで USB コントローラーが追加されるため問題なし
症状
vSphere Web Client 上で仮想マシンを作成し、その仮想マシンに Windows OS をインストールするとき、マウスカーソルが上手く動かず (吹っ飛び) フラストレーションが溜まることがままあります。同様に CentOS/RHEL 6.x などのインストール時もマウスカーソルに悩まされたのではないでしょうか。その場合、Tab キーをフル活用して対応していたかと思います。
対応
この問題、実は単純な方法でマウスがまともに使えるようになります。
Windows ゲストの場合
USB コントローラー を追加する
Linux ゲストの場合
Linux の場合は対処方法が 2 つあります。
- 方法1
- USB コントローラー を追加する
- ゲスト OS タイプをインストール時、一時的に Windows 2016 に変更する
- 方法2
- USB コントローラー を追加する
- 仮想マシンの詳細パラメーター (*.vmx) に以下を追加する
- mouse.vusb.enable=TRUE
- mouse.vusb.useBasicMouse = FALSE
これだけです。デフォルトの仮想ハードウェア構成をもつ仮想マシンは、マウスが PS/2 接続となります。ここに USB コントローラーを追加した場合、マウスが USB 接続に変更されます。
原因
VMware のマウスの実装は、様々な方法で行われてきました。PS/2 あるいは USB を使う、プロトコルを独自のモノを使う (VMware Pointing Device)、絶対座標 あるいは 相対座標でカーソル位置を決定するなど紆余曲折を経てきました。
VMware Tools が組み込まれてしまえばマウスの動きはスムーズになります。しかし、OS インストール時の GUI には VMware Tools が組み込まれていないため、利用しているマウスの実装によっては 表題のようにマウスが吹っ飛ぶ、あるいは動かないという状況になります。USB コントローラーを追加すると、マウスは USB マウス接続となり、相対的にマウスポインタの位置を拾うようになるためストレスなくマウスポインタを利用できる様になります。
2000 年代前半の Windows/Linux は USB コントローラーをデフォルトで扱えないものがあるため、この方法では対応できないかもしれません。
備考
VMware Fusion 8.5、VMware Host Client で仮想マシンを作成すると、仮想マシンにはデフォルトで USB コントローラーが付属するようになっています。
RHEL 7、CentOS 7 の GUI インストーラーは open-vm-tools が組み込まれているので、この問題は発生しません。